NPO祭り_DB001_100選
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聖しょう衆じゅう来らい迎ごう練ねり供く養よう会え式しきし︑蓮台に乗せた小さな中将姫れ︑人々はみな頭を垂れて合掌し︑自身の極楽往生をも願う︒蓮の糸で當麻寺御本尊の曼荼羅をひと晩で織りあげたとされる悲運の中将姫は29歳で入寂︒時は宝亀6︵年775︒︶この練り供養は25菩薩が娑婆堂で姫を蓮台にすくいあげ︑再び浄土に帰る来迎引接の様を演じる仏教劇である︒観音菩薩︑勢至菩薩と普賢菩薩が娑婆堂から本堂にむけてくり練る︒それは一歩前進︑半歩もどる歩みかた︒金色に輝く面をつけ︑うしろに光輪を配の像を右に左に大きく振りながら夕陽を受けて二上山にむかうさまは荘厳の一言︒山のむこうは極楽浄土︒厳かな雅楽がなが筆者もいまは亡き父母との浄土での再会を頭に描く︒数千人のも不思議な空間だ︒ありがたい空間だ︒仏様の慈愛が躰の芯にを引き連れて迎えに来て極︑楽浄土へ導いてくれること奈良県菩薩たちが練り歩くそ︑れは神秘にして荘厳から1000年先も続くだろう︒ここは日本文化揺籃の里︒25撮影/芳賀日向歴非精稀実施日/4月14日場所/奈良県葛城市當麻寺電話/0745-48-2202(當麻寺西南院)交通/近鉄「当麻寺」駅下車・南阪奈自動車道「葛城」IC7014

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