日本の祭りレポート
からつくんち
唐津とは「唐の国に渡る津」の意とされ、「唐津くんち」の「くんち」は「供日」、つまり「神様にお供えする日」からきた言葉といわれています。祭りには14台の曳山が奉納され、11月2日の「宵曳山巡行」に始まります。午後7時半、火矢を合図に製作年代が最も古い刀町1番曳山の「赤獅子」が大手口を出発。各町内の曳山が年代順に次々と加わり、笛、太鼓、鉦の曳山囃子にのせて“エンヤ エンヤ ヨイサー ヨイサー”と街を練るのです。曳山の製作費を現在の価格にすると1億円から2億円といいます。
唐津全体が祭り。各家庭では贅の限りを尽くした料理が用意され、客をもてなします。彼らは3カ月分の稼ぎを祭りに費やすというのです。
【取材・文:苦田秀雄】