日本の祭りレポート
ぬまたちょうようたかあんどんまつり
この祭りの起源は富山県小矢部市にあります。沼田町に入植したのは沼田喜三郎をはじめとする富山県小矢部の人々でした。この祭りはその子孫たちが先人の遺徳と故郷を偲び、北の大地に花開いたもの。
町の中心に集まったすべての行燈山車に灯がつけられ、裁許長(あんどんの舵取り役)の“ヨイヤサ!”の号令で行燈山車が動きます。龍の口からほとばしるのは「シュー」の音と白い霧の息。行燈山車は竹を組み、6,000枚の和紙を張り合わせ、500個の電球を仕込み、延べ3,000メートルの縄で要所を縛り付けたもの。そこに群がるのは60名の引き手。壮絶な「ぶつけあい」が始まりました。地響きが腹を揺すり、ワラや木片が飛び散ります。
【取材・文:苦田秀雄】