日本の祭りレポート
すほうていさい
第14代仲哀天皇を新羅の総大将・塵輪(じんりん)が攻めてきました。天皇は自ら弓をとり、塵輪を倒し、屍を忌宮(いみのみや)神社の境内に埋葬。それが今に残る鬼石です。しかし天皇は1年後に崩御。お妃の神功皇后はその意思を継ぎ朝鮮出兵するに際し、7日間忌籠り。「数方庭祭」もそれにちなんで7日間行われます。かつては槍や刀などをかざして踊っていましたが、元禄年間に武器を持つのはいかがなものかということで、竹の大幟(おおや)を担いで鬼石の周りを回る形となりました。大幟は長さ30メートル、重さ10キロ、最大周囲52センチにもおよび、“チャンコホイホイドンパッパ”の掛け声にのって60本ほどが若者に担がれ、境内を埋め尽くします。
【取材・文:苦田秀雄】
毎年8月7~13日に忌宮神社で行われる祭りです。男は、2本の竹をつないで作られた、高さ約30メートル、重さ約100キロある「大幟(おおや)」を担ぎ、女は、「切籠(きりこ)」と呼ばれる灯篭を付けた七夕飾りを持って、「鬼石」の周りを回ります。第14代仲哀天皇の時代に始まったとされ、山口県無形民俗文化財に指定されています。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り