日本の祭りレポート

いちき串木野七夕踊

いちきくしきのたなばたおどり

いちき串木野七夕踊1
DATA
8月5日~11日の間の日曜日 *2022年で廃絶
鹿児島県いちき串木野市大里地区
0996-32-3111(いちき串木野市役所)
JR鹿児島本線「串木野」駅下車
※取材時2008年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

郷中(ごじゅう)教育を底流とする田園芸能祭

ここは薩摩の田園。「ドーン ドーン」鹿捕りの鉄砲に鹿は跳ねたり、あたりを見回したり、撃たれて苦しんだり。“虎がくっどー”の掛け声で、農民は身を隠しながら虎に近づき、隙を狙って槍で射止めます。次は巨大な牛。牛使いと牛との所作がユーモラス。最後は鶴です。餌蒔きが桶を叩いて籾(もみ)を蒔くと、鶴は体を屈めて首をさげ、餌を探す所作を。そして「琉球王行列」。これは琉球王が島津義弘公の戦勝を祝った行列とか。さらに薙刀行列、太鼓踊と続きます。祭りの終り「千歳まで」を合唱。“千歳まで 限れる松も 今日よりは 君にひかれて 万代や経ん 様は生絹の 染め小袖 一重心で 恨めしや(以下略)”。祭りの開始を告げる半鐘の音も彼らの記憶遺産なのです。

【取材・文:苦田秀雄】

⽇本の祭りレポート⼀覧へ

その他の日本の祭り

お問い合わせ
PAGE
TOP