日本の祭りレポート
よさこいまつり
全国から集まった190チーム、2万人が乱舞。地方(じかた)車を先頭に踊り進む踊り子軍団の輝き。はじける笑顔。地方都市の住民全員が一斉に「鳴子(なるこ)」を鳴らす賑やかさを想像してください。大旗がゆったりと高知の空気を切り裂きます。武政英策氏は、踊りの中に「鳴子」という害鳥を追い払う農具を取り入れ、楽曲の自由なアレンジを許しました。いまではサンバ、ロック、ヒップホップ、演歌、フラメンコなど、各チームが趣向を凝らした楽曲と振り付けが披露。かつての「よさこい踊り」は、日本舞踊の振り付けをした盆踊りスタイルでした。それはいまでも1チームだけ元気に活動。「よさこい踊り」は隣の「阿波おどり」に刺激され、戦後生まれたもの。この祭りは、地域PRソング「よさこい節」とあいまって世界に拡散。
【取材・文:苦田秀雄】