日本の祭りレポート
あきたかんとうまつり
東北地方には古くから子供たちが笹竹や柳、合歓(ねむ)の木に灯をともし、忌みや穢(けが)れ、眠気を流す風習がありました。竿燈やねぶた祭もそのひとつ。
竿燈まつりのグループは、大若・中若・小若・幼若からなります。大若は長さ7.5メートルの親竹に3メートルの横竹を7段、2メートルと1メートルの横竹を各1段の計9段を縄で結び、提灯を上段2個、2段目4個、3段から8段目までは各6個吊し、一番下に4個の計46個、この竿灯に1.3メートルの継ぎ竹を2,3本継いで演技。囃子言葉は “おえたさ おえたさ ねっこついた おえたさ”です。それは竿燈が真っ直ぐ据わったということで、植えた稲が真っ直ぐ立ち、大地に根を張ったことを表現。
【取材・文:苦田秀雄】
真夏の病魔や邪気を払うねぶり流し行事(短冊に願いを書き川に流す行事)としておよそ270年前に行われたのがはじまりといわれています。時を経て、厄よけ・みそぎ・五穀豊穣を願う現在の竿燈の形が出来上がりました。祭り当日は竿燈演技や囃子方の技術を競う昼竿燈(妙技会)、夜には大小合わせ約280本の光の稲穂が秋田の夜空を照らします。(国指定 重要無形民俗文化財)
※出典:ダイドーグループ日本の祭り