日本の祭りレポート
ほっかいへそまつり
これは「北海道のへそ(中心部)」、富良野市のなんとも奇妙な祭り。町のあちこちにはお腹に歌舞伎役者のような顔を描いた人々がぞろぞろ。まだ描いてもらっている人も。夕方、“はあ~まんなか、まんなかのどまんなかョ”の唄いにのってへそ軍団の大行進がスタート。来るわ、来るわ、その数100チームを超え、出場者は2日間でほぼ4,000名。やはり太っている人が絵になります。腰をくねらすたびに「図腹」の表情がビミョーに変化。“どうじゃ、見たか!”の得意満面。カメラもそこに集中。祭り人は言います。“へそは母と子をつなぐ絆。富良野も皆さんと絆をつくりたくてこの祭りをやっている”と。
【取材・文:苦田秀雄】
北海道の中心標が立つ富良野市で、北真神社(へそ神社)の例大祭として1969年から行われています。祭りの主役は、図腹(ずばら)踊り。お腹に顔を描いて人に見立てるユニークな踊りですが、原始林の開拓時に、心身の精気が集まる臍下丹田(せいかたんでん:へその下あたり)に力を入れ、大樹を切り倒して耕した精神を表しているといいます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り