日本の祭りレポート
みつけてんじんはだかまつり
この祭りは2,000人を超す人々の「浜垢離(はまごり)」に始まり、境内の潔斎行事「御池の清祓」、神輿の担ぎ手「輿番清祓」があり、「渡御奉告祭」を経てクライマックス「鬼踊り」へと続きます。清めて、清めて、まだ清めるのがこの祭りの真髄。腰蓑(こしみの)姿の若衆が若者を肩車に見付天神の拝殿になだれこみ、“おいっしょ おいっしょ”のかけごえで狂喜乱舞の押しあいへしあいが始まります。「鬼踊り」です。これは昔人身御供に地域の娘を要求するヒヒがいて領民はそれを退治するに、信濃駒ヶ根に棲む悉平(しっぺい)太郎という犬に頼んだとか。それに領民たちが狂喜して踊る姿が「鬼踊り」。神輿の渡御では町内すべての灯りが消され、町は漆黒の闇。
【取材・文:苦田秀雄】
「見付天神裸祭」は、矢奈比賣(やなひめ)神社の御祭神が、遠江国総社である淡海國玉(おうみくにたま)神社へ渡御する神事を中心に構成されています。例祭の夜に行われる「鬼踊り」が有名で、腰蓑を着けた裸の男衆が見付地区内を練り歩き、拝殿にて狂喜乱舞する勇壮な様は、「天下の奇祭」と称するにふさわしい祭りです。(国指定 重要無形民俗文化財) 重要無形民俗文化財)