日本の祭りレポート
かもさい
本祭の4日には獅子が町を回って悪魔払いをし、旧北陸街道を疾走する「走馬の儀」があり、神社では諸々の神事が進められます。そして、いよいよ「御戸開きの儀」。加茂神社の拝殿から神様が現れました。それは神輿に乗ることなく和紙の御幣をまとったお姿!次は「牛乗式」。牛の乗り手は「王鼻」とよばれる田の神様です。神様はよってたかって地面に押さえつけられます。田の神をこの地に留めおくまじないです。最後は流鏑馬。大弓は長さが約3.6メートル。馬は境内を走りだしてすぐ直角に右折し、馬上から的を射て狭い参道を疾走。馬上での所作は両手を離して弓を回す動き。それは農作業の様子とか。
【取材・文:苦田秀雄】
富山県射水市の加茂神社に伝わる春の大祭。目玉は一連の諸神事の最後に行われる「やんさんま」と呼ばれて親しまれている流鏑馬式。疾走する馬上から約3メートル60センチの大弓で的をめがけて矢を放つ勇壮な神事です。京都下鴨神社から伝わったと言われ、平安時代の農耕儀礼を色濃く残しています。また全国唯一の奇祭「牛乗式」も行われます。