日本の祭りレポート
なりたぎおんさい
これは東日本を代表する袛園祭で、新勝寺の本尊不動明王の本地仏*である大日如来の祭礼です。10基の山車や屋台にはそれぞれの町内の歴史があり、屋根には成田にゆかりのある人物人形を載せ、佐原囃子と江戸囃子にのって町を練ります。山車は少女たちによる手古舞が先導し、若者頭が梶棒の上で方向を指示する。あくまでも少女は可憐で若衆は勇ましい。圧巻は仲之町の坂を一気に駆け上がる瞬間です。囃子も一気にテンポアップし、老若男女100名もの曳き手が突っ走ります。狭い坂道の沿道には名物のウナギ屋がひしめき、観客はその2階から竹竿につるしたおひねりを山車にさしだし、感動と感謝を分かちあいます。成田山新勝寺と駅前広場での総踊りもお見逃しなく。
【取材・文:苦田秀雄】
約300年の歴史を誇る「成田祇園祭」は、成田山新勝寺のご本尊「不動明王」の本地仏「奥の院大日如来」の祭礼「成田山祇園会(ぎおんえ)」に併せて開催されます。祭りの期間中、成田山の御輿と、豪華絢爛たる10台の山車・屋台が一堂に繰り出し、勇壮な引き廻しが行われます。