日本の祭りレポート

西尾山八幡神社例祭

にしおやまはちまんじんじゃれいさい

西尾山八幡神社例祭1
DATA
9月20日
広島県安芸高田市美土里町 西尾山八幡神社
0826-47-4024(安芸高田市商工観光課)
JR芸備線「甲立」駅下車  中国自動車道「高田」IC
※取材時2014年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

これは歌舞楽(かぶら)か

この祭りで舞われる美土里神楽は境内の「舞殿(まいどの)」で黒滝神楽団の「神おろし」に始まり、天神神楽団の「戻り橋」中北神楽団の「日本武尊(やまとたけるのみこと)」日吉神楽団の「滝夜叉姫」などに続いてフィナーレは西尾山神楽団による「八岐大蛇(やまたのおろち)」です。時は深夜1時。氏子たちが演じるこの神楽は秋の山中の冷え込んだ空気を温かく包みます。観客はほとんど地域住民。それぞれが輪になって祭り弁当をつつき、ときおり温かい野次が。大太鼓、小太鼓、手打鉦、笛の囃子はますます激しく、神楽団の心意気が溢れ、舞は一層激しく、まるで歌舞伎かと思うほどのエンタテイメント性。神楽と歌舞伎の合いの子、これは歌舞楽(かぶら)か。雰囲気のあるシチュエーションです。

【取材・文:苦田秀雄】

概要

安芸高田市(あきたかたし)にある西尾山八幡神社に伝わる奉納神楽は、伝統的な色彩の強い神をもてなす舞いです。広島県では今や年中、神楽を会館などで鑑賞することができ、その舞いは娯楽性の強い華やかな演目中心で、各神楽団の舞いの競演でもあります。一方、西尾山八幡神社の例祭で行われる神楽は神様の降臨を願う神祇舞に始まり、地域の7つの神楽団が合同で行う素朴な地域の祭りに奉納される舞いです。
番組では雪が降る厳しい寒さの中、水路を掃除する神楽団員。家族総出の田植え、稲刈りなどの農作業を行いながらも週2回の神楽の練習を積み重ねる団員達の一年を追いました。そこには神楽だけでなく田の神を迎える「花田植え」などを今でも続く伝統行事を地域で守り、神楽を次世代に伝えるため子どもたちに熱く指導する姿がありました。神とともに生きる西尾山八幡に集う人々の一年です。

※出典:ダイドーグループ日本の祭り

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