日本の祭りレポート
はやまのひまつり
この祭りは年2回行われる「はやまごもり」、「おこもり」ともいわれるもの。参加者は一定期間山に籠って別火、垢離(こり)などの精進潔斎を行います。祭の最後の日の神事がこの祭りの特徴であり、翌年の豊凶・村全体の吉凶だけでなく、個人の悩みなどをも占います。
夕刻、麓山神社で境内の櫓(やぐら)で太鼓が打ち鳴らされ、「火もらい」役が宮司から御神火をいただき、境内の巨大な籠松明(かごたいまつ)に火を移します。人々は次々と手松明に点火。一行は御神体を先頭に、“千燈(せんどう)、万燈(まんどう)”の掛け声で山の上に一目散。山頂で万歳を三唱して下山。富岡町や大熊町から松明の炎がよく見えれば、その年は豊作になるという言い伝えがあるのです。