日本の祭りレポート
あしべつけんかやまがさ
ここは「星の降る里」をキャッチフレーズにする北海道芦別。祭りは三井芦別鉱山の閉山で寂れゆく街に活気を、と平成元年、本場「博多祇園山笠」をみて感動した故・青井慎介氏の発案で立ちあがったもの。誇り高い「博多祇園山笠」です。他者にまねさせるなんてとんでもない、文化の流失だ、という反対意見がありました。しかし、粘り強い交渉と熱意でそれを納得してもらい現在に至っています。そして祭り当日には本場博多から祭り人たちもやってきて交流を深めています。祭りは地域をつなぎます。
JR根室本線芦別駅前の通りには本場櫛田神社境内と同様「清道」と大書された旗が立てられています。3基の山笠は大音響の号令とともに「清道」を一周して街なかに疾走。タイムトライアルレースです。輝く汗、力のこもった瞳、これは北海男児の心意気を堪能できる祭り。
[取材・文:苦田秀雄]