日本の祭りレポート
あづきのしんめいまつり
祭りの朝、阿月の浜に東と西に御神体を立てる「起こし立て」が行われます。神霊はそのときそこに降臨。御神体は紙垂(しで)が風に舞い、威風堂々。圧倒的な神のチカラです。祭りは「神明太鼓」「神明踊り」「長持じょうげ」の出しもので構成。「神明踊り」には新撰組や柳生但馬守、鼠小僧なども登場。「長持じょうげ」は裸男3人が長持を棒に縛りつけて担ぎ、奇妙な十文字のステップで町を練ります。“シャンノシャンノシャン マイドローヤー”の掛け声も独特。夜8時、総代が御神体に点火。それは炎に包まれ、どぅと浜に向かって倒れました。人々は御神体の飾りを手に家路につき、家に飾って家内安全を祈るのです。
【取材・文:苦田秀雄】
白装束の若者たちが酒樽に棒をかけて練り歩き、法螺貝(ほらがい)の合図で、神明(しんめい)と呼ばれる高さ約20mの御神体を東西2ヵ所に立て無病息災、五穀豊穣、厄除けを願います。「神明祭」、「小早川氏軍神祭」を合わせた独特の祭事で、平成21年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り