日本の祭りレポート
はまさきぎおんさい
唐津湾の浜崎海岸に立てば、その彼方に落ちる夕日は西方浄土を照らす灯りか。夜7時、浜崎3地区のヤマが大通りに並びます。その高さ15メートル、重さ5トン。それらは夜の街に燦々たる輝きを放ち、まるで光るピラミッド群。飾りものは人形を中心にヤマの表山の進行方向と反対側の裏山に飾られます。ヤマが動きます。台車に3,4人の若者がへばりつき、曳き綱の根元をしっかりにぎっています。ヤマの前方を浮かせて旋回しやすくしているのです。これぞ縁の下の力持ち、誉の役。そしてヤマは急旋回。「おおまぎり」、みせ場です。それはヤマのてっぺんが飛んでしまうのではないかと思う迫力。お囃子のテンポがあがります。
【取材・文:苦田秀雄】
合戦絵巻が豪華絢爛に飾り付けられた、高さ約15メートル、重さ約5トンの巨大な3台の山笠(ヤマ)を叶大漁、五穀豊穣、商売繁盛を祈願して、締め込み姿の男衆が祇園ばやしの音にのり町内を曳き回します。夜には、燈籠と電球でライトアップされさらに絢爛となり、諏訪神社境内での山笠を何度も旋回させる「おおまぎり」で、祭りは最高潮に達します。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り