日本の祭りレポート
みしまおおまつり
三島市はかつては東海道の要衝として栄えた町。物流や人流から文化の流れ、富士山の伏流水まで、いつもよどむことのない新鮮な生命力に恵まれて続けてきたところです。そんな土地のパワーを感じ取ったのでしょう、源頼朝公が源氏再興を祈願したことでも知られるのが伊豆一宮・三嶋大社。その例大祭にあわせて行われるのが、三嶋大祭りです。どこか聞き覚えのある農兵節の行列や勇壮な流鏑馬など、華やかさにあふれた大きな祭りですが、中でも耳について離れないのが「しゃぎり」です。「しゃぎり」は戦国時代の演舞家「幸若惣太夫」によって原型が作られたとされる伝統芸能。大太鼓、小太鼓、カネ、すり鉦によるにぎやかな囃子が山車からあふれるように聞こえてくると、そこに集うすべての人がワクワクそわそわしてしまうのです。
取材・文:加藤正明
三嶋大社の例大祭に併せて行われ、伝統と歴史に重きを置き、「山車・シャギリ」「農兵節」、故事をもとにした「頼朝公旗挙げ行列」、「流鏑馬」など多くの行事が行われます。見どころは、摺りや笛、太鼓で勇壮なリズムを刻む伝統芸能 「シャギリ」です。街中に「シャギリ」の音が鳴り響き、祭りは最高潮を迎えます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り