日本の祭りレポート
ままだのじゃがまいた
「ジャガマイタ」の意味は諸説あり、「蛇が巻いた」、「蛇が参った」などというもの。その起源は釈迦誕生の折に8匹の龍が祝福の甘露を降らせたとする「八大龍王」の故事にちなむもので、ほどよい雨による農作物の豊かな実りを祈るものとされます。
5月5日朝10時、“ジャ~ガマイタ ジャガマイタ”のかけ声で15メートルもの蛇が鳥居をくぐって次から次に現れ、順次本殿下の弁天池へ。蛇は頭を池の水につけ、ザバリザバリと「水呑みの儀」を披露。そして豪快な水しぶきをあげて池のなかで暴れます。緑の蛇体がキラキラ輝き、水を吸って次第に重くなる蛇に、担ぎ手らの顔はゆがみつつも誇らしげ。
【取材・文:苦田秀雄】
田植え前の時期に雨乞い・五穀豊穣・疫病退散を願う関東有数の奇祭。祭りの主役は子どもたちで、竹やワラなどで作られた長さ15メートルもある7体の竜頭蛇体の巨大な蛇を自治会ごとにつくり、「ジャーガマイタ、ジャガマイタ」という掛け声とともに担いで町内を練り歩きます。この掛け声は、“蛇が巻いた”や“蛇が参った”が変化したものだとする説があります。