日本の祭りレポート
きんかさんりゅうじんまつり じゃおどりほうのう じゃおどりほうのう
金華山は宮城県の太平洋に突き出た牡鹿半島先端の島で、古来海上交通の目印とされてきました。そこにあるのが黄金山神社。八大龍王神の石碑の前で神事が始まりました。この碑はかつて神社の下の浜辺にころがっていたもので、それが昭和58年になってこれは有り難いものだということが知られて黄金山神社に祀られ、以降龍神様にちなんだ祭りがおこなわれるようになったのです。神事のあと10人の蛇衆が担ぐ長さ20m、重さ100㎏の龍が坂道を下ってきました。境内で龍は宝珠を探し、身体をくねらせ、ぐるぐるトグロを巻き、ほどき、走り、それは大胆勇壮に暴れます。「長崎くんち」を思いだします。
【取材・文:苦田秀雄】
銅鑼・太鼓・ラッパなどの賑やかな鳴り物に盛りたてられ、全長約20メートル、重さ約100キロの龍体(じゃたい)が、白煙立ち込める中、玉使いと10人の龍衆(じゃしゅう)によって会場狭しと舞い踊ります。祭り人達の衣装は、日本古来の風俗と中国様式の特色を取り入れた金華山独特の物。霊島金華山に相応しい夏祭りです。