日本の祭りレポート

仁井田神社大祭

にいだじんじゃたいさい

仁井田神社大祭1
仁井田神社大祭2
仁井田神社大祭3
仁井田神社大祭4
仁井田神社大祭5
DATA
11月25日  ※毎年同日
高知県高岡郡四万十町下津井 仁井田神社
0880-27-0111(四万十町大正地域振興局)
高知自動車道「四万十町中央」ICから国道56号を経由し、国道381号線を西へ車で70分
※取材時2022年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

四万十川源流域の“冬もうし”

冬もうしは本来「冬申し」と書きます。冬のはじめに頭屋(その年の世話役)の家に集まって神職による祀りをささげ、占いで地区の決め事をしたり豊年を祈願したりします。他の地方には「春申し」「夏申し」「秋申し」「日和申し(ひよりもうし・長雨の止雨祈願)」などもあったようで、「申し」はおそらく「(神に)申し奉る」に由来するのでしょう。 ここ四万十町下津井仁井田神社の秋の大祭では、牛鬼の練り歩きと神社での花取り踊りが見られます。昭和42年まで森林鉄道の軌道橋として使われていた通称「めがね橋」を渡る牛鬼はたいへん絵になる風景ですが、稲刈り後の田圃をいく姿も負けずおとらずなかなかに幸せそう。花取り踊りでは真剣も使用されて迫力満点です。いわゆる「限界集落」の定義が当てはまる過疎地にもかかわらず、毎年、見事に祭りができているのは、地元企業の若手を助っ人に借りるなど柔軟な考え方を以前からとってきたからであり、「祭りがつづけば、地域の長生きにつながる」との信念が地区の方々にあるからです。

取材文・加藤正明

概要

“冬もうし“と呼ばれるこの祭りは、五穀豊穣と家内安全を祈願し毎年11月25日に行われます。
祭りの行われる下津井地区は、昭和40年代ごろは数百人が暮らしていましたが今では約25世帯50数人が暮らす過疎化の小さな集落。「牛鬼」は江戸時代に伊予宇和島から伝わったとされ、全長8ⅿほどの巨大な牛鬼を地元の男衆たちが担ぎ、地域集落20軒ほどを一軒一軒巡ってお酒やご馳走が振る舞われます。
午後は神事のあと、御旅所までの「神輿練り」があり、その後神社に戻り、境内では子供と大人衆による「花取り踊り」が奉納されます。過疎化の進む中、この歴史と伝統のある郷土芸能、祭りを絶やすことなく次の世代に継承していけるよう取り組んでいます。

※出典:ダイドーグループ日本の祭り

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