日本の祭りレポート

しれとこ斜里ねぷた

しれとこしゃりねぷた

しれとこ斜里ねぷた1
DATA
7月第4金曜日~土曜日
北海道斜里町本町周辺
0152-23-3131(斜里町役場)
女満別空港から車
※取材時2023年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

北の大地の“ヤーヤドー”

江戸後期、北海道周辺を徘徊するロシア船の脅威にそなえ、幕府は辺境警備隊として津軽藩士を防備の任に与えました。しかし、そこは青森とは違って想像を絶する極寒の地。結果72名の藩士が殉職します。事件は戦わずして死んだ恥として闇に葬られますが、後世北海道大学の先生によって史実が判明。その縁から斜里は津軽藩士の故郷である青森県弘前市に「ねぷた祭り」を北海道でもと依頼し「しれとこ斜里ねぷた」が誕生したのです。
夕刻、役場前を出た扇型のねぷたの群れが“ヤーヤドー”のかけ声で街を進みます。大太鼓の上にまたがった粋な女性がバチを打ち下ろします。勇壮な武者絵がにらみをきかせ、ねぷた囃子の大合奏が知床の街を熱く燃えさせます。ちなみに「しれとこ」はアイヌ語で「地の果て」を意味します。これは旅情をかき立てる祭り。そして大恩を秘めた祭りでもあるのです。

取材・文:苦田秀雄

概要

1807年、斜里での警備を命じられた津軽藩士72名が飢えと寒さで死亡。地元では慰霊碑を建て供養しました。それが縁で門外不出の「弘前ねぷた」が伝授され、根付いた祭りです。扇ねぷたが「ヤーヤドー」の掛け声とともに巡行。武者絵が描かれた迫力のねぷたと美しいねぷた囃子の大合奏が、世界自然遺産・知床の夏を彩ります。

※出典:ダイドーグループ日本の祭り

⽇本の祭りレポート⼀覧へ

その他の日本の祭り

お問い合わせ
PAGE
TOP