日本の祭りレポート
しろやまじんじゃさいれい しかのまつり
家々の格子窓からは祭り客をもてなす光景が透けてみえ、側溝に流れる清水は清らか。そんな鹿野町の祭り、4月15日の御神幸。先頭は鍛冶町の榊、続いて大工町の玄武の屋台、紺屋町の幟差し、山根町の朱雀の屋台、下町の二転門の屋台、上町の青龍の屋台と獅子・猩々(しょうじょう)*、殿町は御神輿、そして7町の武者たちは威風堂々の行列。夜8時ごろ、河内川端の御神事場で神事があり、祭りはフィナーレに向かいます。神社への還御にあたり、「年行事役面」の若者が太平石の上で「登山御供目録」を読みあげます。それは還御の役割と順番。この日、「年行事役面」は鹿野で一番の男にして一番の裏方なのです。宵祭りの「綱灯ろう」も見逃せません。
*猩々:中国古典に登場する架空の動物で、この祭りでは赤い面をつけ、神幸の道案内役となっている
【取材・文:苦田秀雄】
400年の歴史を誇る古式ゆかしい祭礼が2年毎に執り行われます。宵祭りは夕暮れ時に城山神社で神輿に御神体を迎える神事を行った後、綱灯篭に灯がともり、行列が町中を練り歩きます。本祭りは翌日の昼から始まり、京都祇園の山鉾を模したといわれる4台の屋台をはじめ、榊、猩々・獅子舞、武者行列、神輿など夜中まで賑わいます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り