日本の祭りレポート
たけののぼり
ここは信州上田の塩田平。古来水不足に悩まされてきたところです。室町時代ここは大きなひでりに見舞われ、人々は夫婦岳(おがみだけ)の山の神に祈ったところ降雨に恵まれます。そこで山頂に九頭竜の神を祀り、家々から端切れを持ち寄り、それを飾って感謝の気持ちを表したのがこの祭りの起源とされます。
人々は青竹に布団生地などの端切れを吊るして幟とし、それに神様を寄りつかせて里に下り、里人に幟を手渡します九頭竜の神を里人に分け与えるのでしょう。彼らは行列をなし、ささら踊りの一行と三頭の獅子も加わり温泉街を進みます。そして踊ります。緑深い信州の山にこの色鮮やかな幟の群れは圧巻。ささら踊りの「花笠童女」も必見。
取材・文:苦田秀雄
室町時代から続く雨乞いの祭り。山の神への感謝に、村人が布を織って奉納したのが始まりといわれています。100人以上の住民が交代で長さ約6メートルの職をかつぎ、標高約1250メートルの夫神岳山頂から 別所神社まで温泉街を練り歩きます。花笠童女が竹を打ち鳴らす「ささ踊り」や、若手の獅子舞も行われます。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り