日本の祭りレポート
かんだまつり
東京外神田108町の神輿が行列を従えて都心を練り歩きます。神幸は神幸旗・鼻高面・神田囃子・御鉾・随神・一ノ宮鳳輦(ほうれん)・騎馬神職・四神旗・雅楽伶人などで、地方からの参加も。これは日本最大の都市祭といっていいでしょう。江戸時代、この祭りは天下祭とよばれ、36基の山車が江戸城に入り、将軍や大奥の女性たちにも披露されたといいます。見物する側も多くの知人を招いて店(たな)の前で賑やかに饗応。この祭りの神田囃子は絢爛な江戸文化を象徴する華やかなもので、伝承曲目は「屋台」「昇殿」「麒麟」「亀戸」「投げ合い」などがあります。この日、東京のビジネス街は江戸になります。
【取材・文:苦田秀雄】
日本三大祭、江戸三大祭のひとつに数えられる神田祭。江戸の総鎮守・神田明神の祭礼です。江戸城内に入ることを許され、将軍の上覧に供された数少ない祭りのひとつで「天下祭」と謳われました。今年は遷座400年という大きな節目の年。粋で洒脱な江戸っ子気質、絢爛豪華な江戸絵巻が繰り広げられます。