日本の祭りレポート
ふるこおりかぐら
この神楽は藤島城主だった新関因幡守久正が慶長6年(1601)、干害に悩まされていた農民のため池神社にこもって祈り、水路の因幡堰を完成させた祝いとして神社に奉納したのが起源とされています。それは獅子舞に始まり、子供が刀と鈴を手に舞う「剣の舞」、いろいろなものを手玉にとる曲芸の「操物(くりもの)」、刀などを顔にのせてバランスをとる「堅物(たてもの)」、板の上で卵を回す「卵回し」、「傘回し」、「皿回し」、棒の先に刀をのせて鈴と扇子を手に舞う「剣三番叟」、顎に5メートルもの梯子をのせてバランスをとる「梯子立て」など独自の曲芸神楽。それを芸人ではなく住民がやるという誇り。
【取材・文:苦田秀雄】
鶴岡市(旧 藤島町)古郡地区にある「池神社」で毎年8月15日に奉納される「古郡神楽」。戸数60戸という小さな集落で行われる神楽は、今から約四百数十年前、当時の領主が干害対策のために堰の開削に着手、その完成を祈願して自ら奉納したことが起こりと言われています。 藤島町)古郡地区にある「池神社」で毎年8月15日に奉納される「古郡神楽」。戸数60戸という小さな集落で行われる神楽は、今から約四百数十年前、当時の領主が干害対策のために堰の開削に着手、その完成を祈願して自ら奉納したことが起こりと言われています。