日本の祭りレポート
はぐろさんぼんてんまつり
この祭りのある羽黒山神社は、関東平野北端の栃木県宇都宮市上河内地区の独立峰・羽黒山の山頂(458メートル)に鎮座。古来それは霊山として信仰され、地域の人にとっては母なる山で、地元の人は「おはぐろさん」とよびます。この祭りは五穀豊穣に感謝し、江戸中期に始められたもの。
朝、担ぎ手たちは梵天を担いでそれぞれの町内を練ります。それは2本の孟宗竹を継ぎ足したもので、長さはおよそ15メートル。先端には色鮮やかな飾りの房がつけられ、“わっしょい、わっしょい”と威勢よく先端の房を地面にたたきつけながら進みます。そして羽黒山に登攀し、神社に奉納。しなる梵天をいかに美しく立てかけるかが腕のみせどころ。
【取材・文:苦田秀雄】
羽黒山神社の「梵天祭り」は、五穀豊穣や無病息災などを願う祭りで、江戸時代中期から続けられています。2本の孟宗竹をつなぎ色鮮やかな房を付けた梵天を担ぎ、天に向かって跳ね上げながら練り歩きます。威勢のいい掛け声とともに羽黒山の険しい参道を登り、頂上の神社へ20本ほどの梵天を奉納します。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り