日本の祭りレポート
きふねじんじゃだんじりまつり
ここは兵庫県尼崎市、通称「アマ」。大阪に隣接し古来良質な漁港として栄えてきました。また港は諸々の文化を受け入れる大坂や京都の窓口でもあったのです。この祭りのある尼崎の総氏神貴布禰神社は阪神高速道路神戸線の真下、国道43号線沿いにあり、「尼のきふねさん」として篤く崇敬されてきました。
祭りのハイライトはだんじりの山合わせです。粋なアマの男たちのむせ返るような熱気のなか、陽も落ちるころ貴布禰神社西側に2基のだんじりが集合。先端には太い棒が突き出ています。両者にらみあい。血気盛んな若者の怒号が飛び交います。そして両者が衝突。棒を相手の棒の上にかぶせた方が勝ちというルールのようです。それにしてもアマの男はかっこいい。
取材・文:苦田秀雄
阪神尼崎で300年以上続く勇壮な祭り。1日目、宵宮の宮入りで「辰己太皷」が激しく暴れ回り、2日目の本宮では二基のだんじりが怒号を響かせぶつかり合う「山合わせ」が行われます。昔は勝ち負けで宮入の順番を決めていました。コロナ禍によって2019年から中断していた勇壮な祭りは、昨年に続きいよいよ激しさを増してきました。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り