日本の祭りレポート
おずえじんじゃたいさい
尾末、上納屋、下納屋の若者らが囃します。“尾末の青年に勢いを”とくれば、“世界の果てまで輝かせ”。それに太鼓が勢いとリズムを与えます。このテンポ、なんとも小気味いい。白衣(しろぎもん)に草鞋履き。海の男の匂いがプンプン。氏子地域を歩けば、「ふるまい」の接待をいただきます。どぶろくに名物の肉厚の鱧(はも)、伊勢エビ、戻りカツオなどなど。贅を尽くした料理です。祭りのフィナーレは「さしくらべ」。3地区のだんじりが門川漁港に集結。そこでそれは200名前後の男たちによって差し上げられます。重さ1.5トン。揺れたり、傾いたら負け。どれだけ静止できるかが勝負。漁港に叫びが交錯。冬に向かう日向灘が沸騰。
【取材・文:苦田秀雄】
尾末神社を中心に約200年の歴史を持つ海の豊漁と安全を祈願する祭りで、神輿を先頭にだんじりが三基登場し、町中を練り歩きます。重さ約2トンのだんじりを乗り子と担ぎ手が独特の囃子言葉を掛け合いながら担ぎます。見せ場は「さしくらべ」と呼ばれ、三基のだんじりが豊漁を願い、より高く持ち上げ勢いを競い合います。また、「宮めぐり」も必見です。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り