日本の祭りレポート
さっぽろまつり(ほっかいどうじんぐうれいさい)
この祭りは島義勇など北海道を開拓した先人への感謝が本旨。北海道の文化はアイヌ文化を基盤に、近世は日本各地の文化の縮図で、開拓使が故郷から持ち込んだ様々な伝統やしきたりが混在。その特殊な多様性をまとめ上げてきたのがこの祭りなのです。
クライマックスは神輿渡御。なかには京都の「時代祭」にみられる維新勤王隊もあり、札幌芸者さんが艶やかに踊り、とにかく賑やか。古代衣装が目にも鮮やか。参加者ほぼ1,300人。走行距離10キロ。参加者たちは当日の朝神社にやってきて自分の名前の書かれた封筒を開け、初めて役割を知るといいます。さすがおおらか北海道!
【取材・文:苦田秀雄】
毎年6月の北海道神宮例祭、通称「札幌まつり」は開拓時代に神様を街に迎えたいという市民の声からはじまった祭りです。見どころは神職・市民が中心部を練り歩く四基の神輿渡御と九基の山車行列です。山車には札幌の楚を築いた島義勇などの山車人形が備えられ、札幌に集まった全国各地の文化が混合された祭礼文化といえます。