日本の祭りレポート
くいいなりじんじゃはだかまつり
この祭りは大正時代に裸で初詣をした人がいたことと、隣県岡山の「西大寺会陽」をみた人もあり、それを参考に大正8年(1919)に創設。祭りの特徴は久井中学校の卒業生が卒業年度ごとの単位になって行うもので、ある意味同窓会。
夜、川で身を清めた若者たちが続々登場。彼らは境内に設けられた4本柱のなかでもみあいます。これは「地押し」といい、身を清める行為。このとき気温はマイナス1度。宮司が白布の御福木の投下。ここからが修羅場です。身体と身体がこすれあってもうもうと湯気があがります。摩擦でやけどをしないようにバケツで水がかけられます。怒号がとび、くんずほぐれつ。それはまるで裸のラグビー。
【取材・文:苦田秀雄】
今回100年となる無病息災を祈って始められた祭り。男性たちがサラシと足袋姿で禊場(御調川)へ飛び込み身を清めた後、「ワッショイ、ワッショイ」の掛け声と共に神社に駆け上がり、投下される陰と陽2本の御福木を奪い合う勇壮な祭りです。争奪戦の際、水を掛けた時に立ち昇る湯気は圧巻。
※出典:ダイドーグループ日本の祭り