日本の祭りレポート

清内路の手作り花火

せいないじのてづくりはなび

清内路の手作り花火1
DATA
上清内路10月6日  下清内路10月上旬 *開催日は年によって変更の可能性があります
長野県下伊那郡阿智村:上清内路諏訪神社・下清内路諏訪神社・建神社
0265-46-2001(阿智村役場清内路振興室)
JR飯田線「飯田」駅から昼神温泉行バス 昼神温泉より車で10分 中央自動車道「飯田山本」IC
※取材時2009年の情報です。変更になる場合もございますので、お出かけの際には事前にご確認ください。

信州伊那の山里に神秘の火の花が

諏訪神社の境内で仕掛け花火の葡萄(ぶどう)棚にご神火が点火されました。棚にぶら下がった葡萄がじわじわと青白い光りを放ちます。次に大尺車(だいしゃくま)。さらに綱火を伝って巴車(ともえくるま)、回転手筒、花笠、銀河ロード、大滝、棚火、噴水、メリーゴーランドへと続く。猛烈な連続技。巨大な火の蝶が、火のトンボが飛び、これでもかと仕掛け花火は続きます。フィナーレは遠州、信州、三州を意味する大三国(だいさんごく)の点火。若者はトランス状態で火の粉を浴びます。花火は火薬の微妙な調合具合によって様ざまな模様を描き、その作り方は村の秘伝中の秘伝で、一子相伝とされているのです。夜の信州伊那の山奥に咲く火の花。それはとても深く神秘な空間。取材のとき、初の女性頭領になった若い女性は祭りが終われば山梨へ嫁ぐとか。大三国の火の粉を浴びながらいつまでも娘を抱きしめる父親に皆が涙しました。

【取材・文:苦田秀雄】

⽇本の祭りレポート⼀覧へ

その他の日本の祭り

お問い合わせ
PAGE
TOP